よくある間違った真相追究



上の3つのGIF画像はどちらも現地時間2001年9月11日午前9時03分にUnited Airline Flight175がWTC2に衝突したとされるの映像から作成されたものです。(CLUESFORUM.info UNDEBUNKABLE SEPCLUES)

 

画像のもとになった映像は上がCBSの2001年9月11日8:31am~9:12amの放送の31分39秒あたりから、左がBBCの2001年9月11日7:41pm~8:23pmの放送の25分45秒あたりから、右がCBSの2001年9月11日9:54am~10:36amの放送の2分17秒あたりから確認できます。(どういうわけか、左の映像はCBSの放送よりも遅い時間にBBCで放送されているにもかかわらず、BBC Motion Galleryと銘打ってあります。)

 

これらの映像は同じ飛行機が同じ軌道を描いて同じビルに衝突した過程を捕えているはずですが、パッと見では全く別の軌道を描いています。

 

右の飛行機は右側のビル(WTC1)の右手からビルを横切って飛行しているのに対し、左の飛行機は、こちらから見て左側のビル(WTC2)の裏を高度を落としながら飛行しています。

上の2つのGIF画像も、先ほどと同じ場面を違う角度から撮影したものをもとに作られました。

右はCBSの2001年9月11日4:09pm~4:51pmの放送の27分58秒あたりから、左はRICHARD NUMEROFF氏が撮影したとされるアマチュアビデオです。(YoutubeにUPされているものとNISTやFBIのものは角度や幅や縮尺に違いがあるのが少し気になります。)

 

これらの比較でも飛行機の軌道が異なるように見えます。

 

しかし、Richard D Hall氏の3Dモデルによって、異なる軌道に見えるものが実は1つの軌道で説明できることが示されました。3Dモデルとそれを作成するのに使用したレーダーのデータはここからダウンロードできます。GoogleのSketchUp Makeという無料ソフトをインストールすれば、3Dモデルを閲覧することができます。 

 Richard D Hall氏の911に対する見解には賛同しかねる点(飛行機ホログラム説など)が多々ありますが、3Dモデルの提示は真相究明に大いに役立ちます。

 

飛行機の速度や姿勢が同じかどうかは別の研究課題としても、軌道の違いから911の真相追究を行うことは残念ながら無理筋なのです。

 

また、同じくCLUES FORUM.infoに掲載されているもう一つの誤りを紹介します。

上のGIF画像は、Devin Clark氏がOne Penn Plazaの24階から撮影したとされる映像(たとえば38秒あたり)とCNNが2001年9月11日8:48am~9:28amに放送した映像(たとえば2分39秒あたり)を比較して、Walker Towerが移動しているように見えることから、映像はコンピューターで加工されたと主張するために作成されました。出典はここです。

 

しかし、Google Earthで検証してみると、One Penn Plazaの中腹からの景色とCNNが撮影を行ったとされる5 Penn Plazaの屋上からの景色は先に挙げた映像とほとんど一致します。少なくともWalker Towerの位置は2つの映像のように変化します。

 

残念ながら、Walker Towerが移動したように見えるのは、コンピューターによる映像加工を証明したことにはなりません。

 

ただし、この誤った真相追究を以てコンピューターによる映像加工が一切なされなかったと考えるのは論理の飛躍です。911の真相を深く追究しようと思えば、コンピューターによる映像加工の可能性を調査する必要があるのは確かです。

 

映像加工については、次の項で論じています。

なぜ偽の映像をつくらなければならなかったのかという謎は残りますが、重要なのは、イスラム過激派のテロリストがこのような映像加工をする必要が見当たらないということです。

 

911のような大掛かりな犯罪は全ての真相を解明することは非常に困難ですが、規模が大きいからこそ犯人の残した証拠も多くあります。ここで肝心なのことは、全ての真相を解明しようとしないことです。欲張ってできるだけたくさんの証拠を集めようとすると、必ず偽の証拠をつかまされてしまいます。そうすると、本当の証拠まで信頼性を疑われてしまいます。

 

911真相追究の第一の目的は、「アメリカの支配者は武力とお金とウソを使って911のような大事件を起こすことができる」と多くの人に理解してもらうことです。この目的さえ達成できれば、WTC1,2,7の倒壊原因や4機の旅客機と乗客がどうなったか等は深追いする必要がありません。なぜなら、証拠が隠滅されているため、深追いしても全真相を明らかにすることは困難だからです。

 

もちろん、911発生時の米大統領であったGeorge W Bushやその閣僚たちへの責任追及はすべきだと思いますが、彼らは支配者層の氷山の一角にしか過ぎないのです。たとえば、George W Bushひとりを見ても、元CIA長官にして元米大統領の息子だということは確実ですから、Bush家の歴史と人脈を調べるだけでも相当な数の人間が支配者層に加担していると予想できます。